プロンプトは、Copilotに打ち込む頼みの文章のことです。 「要約して」の一言も、条件を何行も書いた文章も、どちらもプロンプトです。
Copilotは、書かれていない事を知りません。 あなたの頭の中にある「誰向けか」「どのくらいの長さか」は、書かなければ伝わらないんです。
入社したばかりの新人さんに「報告書まとめといて」とだけ頼むと、何が返ってくるか分かりません。 「来週の設計レビューで部長に見せるので、この試験メモをもとに、A4で1枚、結論を先に」と言えば、ほぼ思った物が返ってきます。
Copilotへの頼み方も同じです。 特別な呪文は要りません。人に仕事を頼む時の伝え方を、そのまま文字にすればよいんです。
Microsoftの公式のページは、プロンプトに入れるとよい要素として「目的」「コンテキスト」「ソース」「期待する項目」の4つを挙げています。 公式によると、必ず要るのは目的だけで、ほかは必要に応じて足します。
この講座では、仕事で使いやすいように次の4つで覚えます。
| この講座 | 中身 | 公式の要素 |
|---|---|---|
| 目的 | 何をしてほしいか。なぜ・誰のためか | 目的・コンテキスト |
| 材料 | 何をもとにするか | ソース |
| 形 | どんな形で返してほしいか | 期待する項目 |
| 制約 | 守ってほしい条件・やってほしくない事 | 期待する項目 |
まず「何をしてほしいか」を動詞で書きます。 要約する・下書きする・比べる・洗い出す、のように言い切ります。
次に、使い道と相手を添えます。 「部長に5分で説明するため」と「社外の仕入先に送るため」では、同じ要約でも言葉の選び方が変わるからです。
材料を指定しないと、CopilotはWebの一般的な知識で答えます。 自分の仕事の答えが欲しい時は、もとにする資料を必ず渡します。
Copilot Chatなら、貼り付けかファイルのアップロードで渡します。 アプリの中なら、開いている文書が材料になります。Wordなどでは「/」を打って、別の文書やメールを選べます。
箇条書きか、表か、文章か。 何行か、何文字か、見出しは何か。
形を決めると、受け取った後の手直しが減ります。 「表で。列は『項目・現状・課題・担当』」のように、列の名前まで書くとぶれません。
「専門用語は使わない」「推測で数字を足さない」「分からない所は『不明』と書く」のような条件です。 特に「分からない所は分からないと書く」は、もっともらしい作り話を減らすのに役立ちます。
架空の設計部門の場面で比べます。
悪い例:
この報告書を要約して
何に使うのか、どのくらいの長さかが分からないので、一般的な要約が返ってきます。 読む人に必要な結論が、後ろに埋もれることもあります。
良い例:
【目的】明日の設計レビューで、部長に1分で結果を伝えたい。 【材料】開いている振動試験の報告書。 【形】最初に結論を1文、次に根拠を3つの箇条書きで。 【制約】数値は報告書に書いてある物だけを使う。書いていない事は推測しない。
4つが入っているので、そのまま読み上げられる形で返ってきます。 【 】の見出しは無くても伝わりますが、付けると抜けに気づきやすくなります。
悪い例:
納期を早めてもらうメールを書いて
誰に、何の部品を、どのくらい早めたいのかが分かりません。 丁寧すぎたり、逆に強すぎたりする文面になりがちです。
良い例:
仕入先の担当者に、ブラケット部品の納期を1週間早められないか相談するメールを書いて。 試作の日程が前倒しになったのが理由です。 相手の負担に配慮した丁寧な言い方で、5〜6行。 無理な場合の代案(一部だけ先に納品)も聞く一文を入れて。
悪い例:
このデータを分析して
何を知りたいのかが無いので、当たり障りのない傾向が並びます。
良い例:
開いている温度試験のデータで、試料ごとの最大温度を表にして。 規格値85℃を超えた試料があれば、その行に色を付けて。 超えた試料が無い場合は「なし」と答えて。
公式も、たいていの人は何度かやり取りしてから欲しい結果にたどり着く、と書いています。 最初の答えを見て「もっと短く」「3つ目の理由を具体的に」と続けて頼めば十分です。
1回で完璧な頼み文を書こうとすると、かえって時間がかかります。 まず目的と材料だけで頼み、足りない所を形と制約で足していく順番が楽です。
公式によると、同じプロンプトでも答えが毎回違うことがあります。 これは故障ではなく、そういう作りだからです。
よく使う頼み方は、文面を保存しておくと便利です。 週報や議事録のように毎回同じ形で欲しい物は、形と制約を固定した頼み文を使い回します。
公式は、Copilotの答えには誤りが含まれることがあるので、信頼できる情報と照らして確かめるよう書いています。 数値・型番・規格名は、必ず元の資料と見比べます。
○ そのまま使える頼み文のひな形:
「【目的】〇〇のために、〇〇してほしい。【材料】〇〇をもとに。【形】〇〇の形で、〇〇くらいの長さで。【制約】〇〇はしないで。」
○ 頼み方そのものに迷った時は、Copilotに「この頼み文に足りない情報を質問して」と頼む方法もあります
○ 公式の「Copilot Prompt Gallery」(頼み文の例集)には、場面ごとの頼み文の例が集まっています
頼む時は、目的(何を・誰のために)と材料(何をもとに)を必ず書く。形と制約は必要に応じて足す。1回で決めず、やり取りで仕上げて、数字は元の資料で確かめる。
問1 週報の下書きをCopilotに頼みます。次のうち、この単元の4つ(目的・材料・形・制約)が最もそろっている頼み方はどれですか。
問2 Copilotに仕様書の要約を頼んだら、思っていたより長い答えが返ってきました。次にどうするのがよいですか。
問3 自分の部署の試験データについて質問したのに、Copilotが一般論しか答えてくれません。最も考えられる原因はどれですか。
出典: - Microsoft Copilot でプロンプトの記述を開始する(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/learn-about-copilot-prompts-f6c3b467-f07c-4db1-ae54-ffac96184dd5 - Welcome to Copilot in Word(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/en-us/word/welcome-to-copilot-in-word - What is Microsoft Copilot?(Microsoft Learn。プロンプト ギャラリーの案内)https://learn.microsoft.com/en-us/copilot/plan/copilot-overview
お知らせ:2026-11-08時点の公式に基づく。