Word・Excel・PowerPoint・Outlookには、画面の中にCopilotのボタンがあります。 押すと横に作業用の欄が開き、今開いている資料について頼めます。
Copilot Chatの画面に資料を貼り付けるのとの違いは、手間です。 アプリの中なら、開いている文書や表をそのまま材料にできます。
Word・Excel・PowerPointのCopilotは、名前の下のラベルが「M365 Copilot(基本)」か「M365 Copilot(プレミアム)」の人が使えます。 「Copilot Chat(基本)」の人は、この3つのアプリの中では使えません。ラベルの見方はNo.03で扱いました。
Outlookだけは少し違います。 Outlookの中のCopilot Chatは、会社のMicrosoft 365の契約があれば使えます。ただし受信トレイや予定表など、使える範囲が限られます。スレッドの要約や下書きなど、多くの機能は有料のCopilot(Microsoft 365 Copilot)が要ります。
どのアプリでも、公式は「AIが作った物は確かめてから使う」と書いています。 Copilotが作るのは、完成品ではなく下書きです。 最後に責任を持つのはあなたなので、数字と固有名詞は必ず自分の目で見ます。
Wordでは、箇条書きのメモや、別のファイルをもとに下書きを作れます。 作業欄で「/」を打つと、材料にする文書・メール・会議を選べます。
架空の例です。 振動試験を終えて、手元には試験メモ(箇条書き)だけがあるとします。「このメモをもとに、試験報告書の『目的・条件・結果・考察』の4つの見出しで下書きを作って」と頼めば、骨組みが数分でできます。
選んだ文章を、短くしたり、言い回しを変えたりできます。 「社外向けに丁寧な言い方へ」「3行に縮めて」のような頼み方です。
仕様書の説明が長くて伝わりにくい時に向いています。 元の意味が変わっていないかは、自分で読み比べます。
長い文書を開いたまま「この文書を要約して」「未決の点を挙げて」と頼めます。 文書を書き換えずに答えだけ欲しい時は、チャットだけの使い方(公式の表記ではChat only)を選びます。
50ページの客先仕様書を受け取った時に、まず要点と「確認が要る点」を出させると、読む順番が決められます。 全部をCopilotに読ませて終わりにせず、重要な条項は原文を開いて確かめます。
Excelでは、言葉で頼むと数式・グラフ・ピボットテーブル(集計表)を作ってくれます。 目立つ値に色を付けたり、並べ替えたり、絞り込んだりもできます。
架空の例です。 温度試験の測定データが数百行あるとします。「試料ごとの最大温度と平均温度を集計して」「規格値の85℃を超えた行に色を付けて」と頼めば、関数を調べる時間が減ります。
「このデータから分かることは?」と聞くと、傾向や目立つ点を挙げてくれます。 部品表なら「型番が重複している行は?」「数量が0の行は?」のような確認にも使えます。
公式によると、ExcelのCopilotは動き方を選べます。 英語の画面では、直接変更する「Allow editing」、先に手順の案を見せる「Plan」、変更せず分析だけ返す「Chat only」です(日本語の表記は画面で確認してください)。
大事な表を触る時は、まず案を見せる方か、分析だけの方を選ぶと安心です。 途中で止めたい時は、停止のボタンで止められます。
○ よくある勘違い:「Copilotが作った数式なら合っている」は×。範囲のずれや条件の取り違えは起こります。いくつかの行を手で検算します
○ スマートフォンやタブレットでは、使える動き方が限られます
PowerPointでは、Wordの文書をもとにスライドの下書きを作れます。 1回に材料にできるWordの文書は1つです。
架空の例です。 第1章で作った試験報告書をもとに「設計レビュー用に10枚以内で」と頼むと、目次と各ページの骨組みができます。 報告書を書いてから資料を作り直す二度手間が、かなり減ります。
長い資料を開いて「この資料を要約して」と頼めば、要点の箇条書きが返ってきます。 他部署から届いた資料を、会議の前に短時間でつかむのに向いています。
スライドの文章を短くする・言い方を整える書き直しもできます。 公式によると、書き直しはテキストボックス単位で、文の一部だけを選んで直すことはできません。
公式のよくある質問では、スライドの追加や、ファイルから作る機能などに、追加の条件がある場合があると書かれています。 要約と質問は使えるのに、作る機能だけ使えない、ということが起こりえます。 使えない時はNo.03の通り、ラベルを添えてIT部門に聞きます。
仕入先とのやり取りが20通を超えると、どこで何が決まったか追うのが大変です。 Outlookでは、スレッドの上の要約ボタンで要点をまとめられます。要約には、元のメールへの番号付きのリンクが付きます。
「納期が変わったのはどのメールか」をリンクから確かめられるので、原文に戻るのも速くなります。
「部品の納期を1週間早められないか、丁寧に相談するメールを書いて」と頼むと、下書きができます。 書いたメールの言い方を見てもらうこともできます。公式ではこれを「Coaching by Copilot」と呼び、口調・気持ちの伝わり方・分かりやすさについて提案が出ます。
メールのやり取りから、会議の招待を作ることもできます(公式ではSchedule with Copilot)。 公式によると、相手は2人までです。
○ 暗号化されたメールや、署名付きのメールなど、一部のメールではCopilotが使えません
○ 英語の機能名は公式のページの表記です。日本語の画面での表記は、画面で確認してください
ここまでを、場面ごとに並べ直します。 任せる所と自分でやる所を分けておくと、迷わず手が動きます。
| 場面 | アプリ | Copilotに任せる所 | 自分でやる所 |
|---|---|---|---|
| 試験報告書を書く | Word | メモからの下書き・言い回しの調整 | 数値と結論の確認 |
| 客先仕様書を読む | Word | 要約・未決点の洗い出し | 重要な条項は原文で確認 |
| 試験データを整理する | Excel | 集計・グラフ・規格外の色付け | 数式の検算 |
| 部品表を確認する | Excel | 重複・抜けの洗い出し | 本当に誤りかの判断 |
| 設計レビュー資料 | PowerPoint | 報告書からスライドの骨組み | 見せる順番と強調する所 |
| 仕入先とのメール | Outlook | 長いスレッドの要約・返信の下書き | 約束してよい内容かの判断 |
| 週報 | Word/Outlook | 1週間のメモからの下書き | 実績と予定の正しさ |
頼む時の言葉の選び方で、結果はかなり変わります。 詳しくはNo.06(後で出ます)で扱います。
Wordは書く・直す・読む、Excelは集計とグラフ、PowerPointは文書からスライド、Outlookは長いスレッドの要約と返信の下書き。どれも出てきた物は下書きで、数字と結論は自分で確かめる。
問1 温度試験の測定データ(数百行)から、規格値を超えた行を見つけて集計表を作りたいと思いました。どのアプリのCopilotが最も向いていますか。
問2 あなたのラベルは「Copilot Chat(基本)」です。アプリの中のCopilotについて、正しいのはどれですか。
問3 ExcelのCopilotが部品表の集計表を作ってくれました。次にするべきことはどれですか。
出典: - Welcome to Copilot in Word(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/en-us/word/welcome-to-copilot-in-word - Get started with Copilot in Excel(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/en-us/excel/copilot/get-started-with-copilot-in-excel - Frequently asked questions about Copilot in PowerPoint(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/en-us/office/frequently-asked-questions-about-copilot-in-powerpoint-3e229188-9086-4f4c-9f9f-824cd25ae84f - Frequently asked questions about Copilot in Outlook(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/en-US/Outlook/frequently-asked-questions-about-copilot-in-outlook - How Copilot Chat works in Microsoft 365 apps(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/en-us/microsoft-365-copilot/how-copilot-chat-works-in-microsoft-365-apps - 所有している Copilot ライセンスの種類(Microsoft Support)https://support.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/what-copilot-license-do-i-have
お知らせ:2026-11-08時点の公式に基づく。ボタンの場所や機能名は更新で変わることがあります。日本語の画面での表記は、実際の画面で確認してください。